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普天間問題がもたらした酸素不足と不信感

普天間問題がもたらした酸素不足と不信感

空気を読んでくれないアメリカと、ロジカル交渉が欠けた日本



日本人なら誰しもが思うことがあります。在日米軍基地は占領時代に置かれたもの。独立の代償として結ばれた安保条約のせいで、アメリカの既得権益になっ た・・。今回の普天間基地を巡る騒動でも、注目されたのはいかにアメリカを動かし基地を返還させるだけでなく無くすかでした。誰もオバマ大統領の悪口はいい ませんが、アメリカの大きな力に跳ね飛ばされたかのような報道がなされています。しかし、実際はもっとシンプルでした。アメリカは提案を待っていました、 いつものロジカル思考で。でも日本人ではないので、鳩山首相の空気を読んでくれなかったのです。




空気を読んでくれないアメリカと、ロジカル交渉が欠けた日本

「ジャパン・ディッシング」の深層

アメリカの保守系シンクタンクの日本部長マイケル・オースリン氏のインタビュー記事を引用します。オースリン氏によれば、計画を見直す根拠を鳩山政権が伝えてくれなかったので、オバマ政権も困惑したそうです。アメリカ人は交渉事にもいちいち根拠を欠かしません。ロジカル思考です。そんなつもりで提案を聞いていたら、提案の根拠を示してくれない鳩山政権には対応に困りますよね。

”鳩山政権は、突然、「この計画を実行するのは嫌だ」と言い出したのです。少なくとも米国政府からはそう見えました。内政問題があるのは分かります。しかし、理由は明確に示されなかった。そんな状態では国家間の交渉は進められません。 ”

”「ここがいい、あそこなら…」と代替案を次々に出すだけで、なぜ現行案ではダメなのかを米国側には伝えていない。米国はかなり辛抱をしてきましたが、もう鳩山首相を信用していません。 ”

一方、オースリン氏によれば、日米双方ともヒアリングが欠けていたそうです。

”ただ意思疎通がうまくできていない。お互いがお互いの言うことを聞かなければ、名ばかりの同盟です。私は、米日は重要な同盟国だし、本当の意味でのパート ナーだと思います。ただし、今回はそれがうまく機能しなかった。 ”


ゲーツ国防長官はこの問題で、「日米関係はどんどん酸素がなくなっている」と発言しています。ひとと話す時のことを想像してください。相手が話しを聞いてくれなかったり、気持ちを汲んでくれなかったりすると、傷つけられた感じを受けますよね。これは日本人でもアメリカ人でも一緒です。交渉ごとで損なわれる信頼関係は、やっぱり人間的なものでしょう。


相手の気持ちを聞くことは大切にしたいですよね



普天間基地を返したいアメリカ

アメリカはなにも傲慢な姿勢で沖縄に望んでいるわけではありません。そもそも普天間基地返還を言い出しのはアメリカ自身です。アメリカ軍発行の新聞紙からの引用です。

米軍側の認識
なぜ普天間飛行場を完全に移設しなければならないのですか?
騒音がひどくて危険で、沖縄県民の主張する「不公平な負担」 の象徴だからです。海兵隊員2名と海軍衛生兵らによる12歳の小学生をレイプし誘拐した1995年の事件で反基地デモが沖縄に起きて、米軍施設を減らす運 動が生まれました。2003年、ラムズフェルド国防長官は、上空より普天間飛行場を視察し、「事故が起きない事が奇跡だ」とコメントしました。その翌年、 海兵隊のヘリコプターが沖縄国際大のキャンパスに墜落し、普天間基地閉鎖要求の声が高まりました。

米 軍報道 Stars and Stripes Futenma questions and answers より抜粋

近年、アメリカの軍人の間では、沖縄の過大な負担を問題視する見方が広まっています。ボスのラムズフェルド国防長官(当時)まで視察に乗り出しているのですから本物です。この記事は、アメリカ軍人向けの啓蒙記事のひとつなのでしょう。

こうして2006年、アメリカと日本で合意がなされました。普天間基地の返還と代替施設として辺野古滑走路建設が決まったのです。


沖縄の負担が減るのなら、それもやっぱりアメリカの勝利なんです



気持ち先行の日本

2009年11月の世論調査で、「県外・国外移設」などを求める回答が半数に達しました。民主党の公約が支持されていたのでしょう。それから2週間ほど後、鳩山首相が合意見直しを支持しました。今回の迷走劇の原因その一です。最初からどこの土地に移設するかは考えていなかったのです。理念先行という言葉があります。達成した状態を指し示してくれるのが理念(アメリカ人はビジョンと呼びます)です。でも、「どっかよそにやる」ではとても粗い理念です。代替地まで示さないと。

また、鳩山首相はなぜか、連立3党による選定、期限は5月末としました。迷走劇の原因その二です。いろんな移設案で出てきて閣内不一致を印象付けたり、5月末の決着が政治問題化してしまいました。

一方、それら移設案にダメだししたのがアメリカです。基準はシンプルなものです。

”「海兵隊の沖縄駐留が政治面でも部隊運用面でも持続可能なものでなければならない」”
(ゲーツ国防長官)

次々に候補は没となり、最後は当初の辺野古案に戻ってしまいました。おさまらないのが沖縄県人と国民の気持ちです。盛り上がった気持ちが、当の鳩山首相によってないがしろにされたのですから。
沖縄では最初、県外移設はよそに負担を回すと遠慮があったぐらいです。今では、受け入れを頑なに拒否する他県に反発しているぐらいです。

日本人の気持ちも酸素不足です


今回のことでいろんな人の気持ちが傷付いたり、不信感が芽生えています。沖縄県人、日本人、アメリカ人、日米同盟の抑止力に期待するアジア人。良かったことといえば、安全保障に関わることなのに、死者がでることなく決着が着きそうなことです。

オバマに手紙400×80
author:taiga, category:-, 13:44
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制裁だけが拉致被害者を返還させるのは、嘘っぱち

制裁だけが拉致被害者を返還させるのは、嘘っぱち

拉致被害者返還の歴史は、話し合いで成立し北朝鮮の妥協によってくり返された





拉致被害者返還の歴史を振り返る

最初の返還は、2002年10月15日のことです。五人が一時帰国の名目で日本に帰ってきました。北朝鮮との約束を破り、日本は五人を帰国させませんでした。この一時帰国は、外務省と北朝鮮側の窓口との話し合いにより成立しました

次の返還は2004年5月22日です。蓮池・地村両夫妻の子供たちが日本に帰国しました。これは北朝鮮の同意の下でのことです。小泉首相(当時)の平壌訪問と金正日との会談で実現しました。首相の訪問と同じ日に返還が決まり、即日で日本に帰国しました。

最後の返還は2004年7月18日です。曽我ひとみさんの家族が帰国しました。名目は曽我一家の面会です。北朝鮮は北京での面会を要求しましたが、最後は折れ、インドネシアのジャカルタで実現しました。家族は外務省によって日本に帰国できました。


帰国者
時期
名目
帰還の手段
  • 地村保志・地村(浜本)富貴恵夫妻
  • 蓮池薫・蓮池(奥土)祐木子夫妻
  • 曽我ひとみ
2002年10月15日
一時帰国
北朝鮮に帰国しない
蓮池・地村夫妻の子供たち 2004年5月22日
帰国
平和裡
曽我ひとみの家族 2004年7月18日
ジャカルタで面会
外務省の手で日本へ


拉致被害者の返還は、いつも話し合いが先行します






北朝鮮の妥協で返還は続けられた

最初の日本への帰国は、北朝鮮との約束を破る形で実現しました。しかし、北朝鮮は小泉首相(当時)の訪朝時には、彼らの家族の帰還を認めています。北朝鮮は日本に妥協しているのです。また、最後の帰還となった曽我ひとみさんの家族のケースでも、北朝鮮は面会場所で妥協しています。日本への帰国は、やはり北朝鮮との約束を破る形になりました。なお、北朝鮮が唯一帰国を認めた二番目のケースでは、25万トンの食糧支援と11億円の医療援助が約束されています。

制裁だけが拉致被害者と返還させるとする拉致被害者の家族会の主張は、明白に誤りです。実際には、交渉によって返還は実現し続けました。日本政府が交渉のテーブルをもうけないでは、小泉政権の時代から先送りされてきた残りの拉致被害者の安否確認は望めません。もちろん、北朝鮮はタフネゴシエーションに長けた国です。自分に有利に交渉を進めようとするでしょう。米朝核交渉でもそれはあきらかです。しかし、威勢のよい声とこぶしだけでは返還が進まないのが、拉致被害者返還の歴史です。


今のところ、交渉と妥協が拉致被害者の帰国を実現させています


2010年5月19日追記

蓮池透、拉致被害者家族としての思いは同じ。だからこそ…

家族会を除名された蓮池透さんのインタビュー記事です。

記事の脈絡を貫くのは、行動対行動の原則で交渉を進める政治家を家族会が支えることです。

”「行動対行動」の原則下で大きく動かしていかないと、拉致問題も進展させられないのではないかと思うんです。”

”制裁論に逆らってでも日朝関係を動かしてやろうという政治家が出てきたとき、被害者家族から背中を押されることほど頼もしいことはないでしょう。”

その背景は、家族会のバッシングが政治家を萎縮させたことです。

彼(小泉元総理)が2度目の訪朝をして被害者の子供たちを連れ帰った夜、家族会が「今日は最悪の日」「子供の使いか」とか「プライドはあるのか」とか大バッシングをやっ た。あそこで、小泉さんの拉致問題に対する熱意は急速に冷めたと思うし、あれを見たら、次に自分が手を挙げようなんていう政治家は出てきません。私たちは 自らの手で、政治家の行動力を奪ってしまった。

また、制裁論がそんな家族会をなだめる言い訳になっていると説明します。

”家族たちが「なぜ進展がないのか」と感情的に問い詰めたら、政府も一緒に感情的になってみせて、「だからあなた方の求める通り制裁をやっているじゃないで すか」と返してくる。”

インタビュアーの李策氏によると、制裁によって日朝双方が不利益を蒙っているそうです。

”脱北したある外交官の情報などによると、度重なる日本との交渉失敗と経済制裁で、北朝鮮の対日セクションは権限も利権も失って壊滅状態だそうです。有能な 人材も対米部門などに取られている”


ここからは私見です。

北朝鮮への制裁に大勢の国民が賛同しているのは、正義論からではないでしょうか。つまり、過去に悪いことをやったのだから、裁かれるべきだ。一方、蓮池透さんをはじめ、交渉も含めあらゆる手段をとるべきだと主張する人は、功利的な考え方です。北朝鮮に道徳的な裁きを与えることはしません。拉致被害者さえ帰ってくればいい。こちらの考え方だと、拉致被害者が帰ってくれば、日朝正常化が進みさえします。小泉元総理と金正日に間で取り交わされた平壌宣言でその枠組みが設けられていますからね。

この溝を埋めるには、国内で対話を重ねるしかなさそうです。ご意見お待ちしてます。








日本国民を巻きこんで制裁を強く要求する拉致被害者の会の戦術は、日本政府のとれる外交オプションを狭めています。また、世界約150カ国に通商代表部をおいている北朝鮮に日本単独で禁輸措置をしても、北朝鮮の求める日朝正常化を日本が拒否する明確な意思表示にはなっても、実害を与えられえるものではありません。

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2010/04/20
author:taiga, category:社会の整理BOX-事実で意見を代弁する-, 12:17
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リフレと似て異なる段階的消費税アップは、”失われた10年”を作り出す

リフレと似て異なる段階的消費税アップは、”失われた10年”を作り出す

段階的消費税は、日本をデフレ・スパイラルに落としこむ

デフレ・スパイラル政策が進行中

日本をデフレ・スパイラルに落としこむ税制政策が進行中です。これはリフレ論者の勘違いから始まり、経団連まで支持しています。彼らには目を覚ましてほしい。消費税を上げれば需要は減り、需要が減ればデフレになります。毎年、消費税率が上がれば、日本はデフレ・スパイラルに落ちこます。大戦間の世界不況でも、日本政府はデフレ政策をとり、経済を悪化させました。このままじゃ、日本はおしまいだ。



まずはおさらい:リフレ解説

日本はデフレです。先の見通しが悪く財布の紐は締まっています。企業や消費者は消費や投資を減らし貯蓄を増やしています。将来に備えるためです。日銀は、金融緩和を実施し、消費や投資を増やそうとしています。しかし、なぜか一向に増えません。

デフレ下において、いくら金融緩和を施しても、一定量以上のお金はみんな預金に化け、消費や投資には回らないことを解明したのが、経済学者のクルーグマン教授です。これでは景気は上向きません。

彼は、処方箋として日銀がインフレに誘導することを提案しました。日銀がお金を刷り、いろんなものを買いこむ。需要が増え、価格が上がる。インフレです。これなら、企業や消費者は消費や投資に励みます。なぜなら、将来のインフレで今年借りたお金が目減りするからです。そのおかげで金融緩和の効果がでる。これがリフレです。


インフレにすれば金融緩和が効くよ、それがリフレ



段階的消費税アップとは?

日本をインフレにするために、消費税を段階的に引き上げる議論が交わされています。

スーパー・アクロバチック・不景気脱出策――

消費税の段階的増税を

「消費税10%へ段階的引き上げ必要」御手洗経団連会長


段階的消費税アップは、クルーグマンのインフレ政策の代案として、彼の理論を日本に紹介した山形浩生によって発案されました。インフレで価格が上がるのはみんな抵抗があるから、代わりに消費税率を上げて価格を上げようと言うのです。

彼らの意見を突き詰めると、以下の二点に要約できます。

”消費税アップは、人為的なインフレ”
”消費税を上げれば、消費が増える”


リフレ論者にとっては、需要増による価格増も消費税増税による価格上昇も、同じ扱いです。

また、消費税そのものにも、景気を上向かせる力があると主張します。駆けこみ需要です。


段階的消費税アップが進行中です


2010年5月15日追記

段階的消費税アップを唱える論者は、対外的には財政再建を増税の目的としています。これは最初に提唱した山形浩生氏が考えだした方便です。増税で需要を煽るのは国民の理解を得られないから、代わりに財政再建を理由にしているのです。

”国民に納得させるのも簡単だ。やっぱり景気回復には財政再建が必要なんです、と言えばいい。「ごらんなさい。財政出動ばっかして赤字国債だしまくったら、 格付けが下がってジャパンプレミアムで、ボロボロでしょう。やっぱ国の財政がしっかりしてなきゃ景気なんか戻りませんや」とキャンペーンを張るんだ。”

スー パー・アクロバチック・不景気脱出策――

経団連が、財政再建を目的に消費税の段階的引き上げを主張しているのも、山形浩生氏の方便に乗っかっているのです。



2010年5月17日追記

日本創新党も段階的消費税アップをマニフェストにするようです。民主党も自民党も、消費税アップをマニフェストに盛りこむことを検討しています。夏の参院選の結果によっては、来年以降、消費税が毎年上がることになるかもしれません。

日本創新党:基本政策を発表

段階的に消費税率を上げる根拠は、日本創新党も財政再建としていますが、山形浩生氏の方便を使っていると考えて差し支えないでしょう。




消費税段階アップは、消費を減らす

段階的消費税アップでは、毎年のように消費税を引き上げることになります。そのさい、消費がどのように変化するのか検証します。

簡単に理解できるように、次のような状況を想定します。消費税は10月の頭に上がります。駆けこみ需要は9月の最後に起こります。買いだめは3ヶ月分です。10−12月の間は消費はゼロになります(駆けこみ需要は最大になります)。

この想定なら、1−9月の消費は通常で、9月の最後に10−12月分の消費がされます。つまり、増税前の消費税で平年の消費がされることになります。増税の影響は翌年に表れることになります。

また計算を簡単にするため、現在の消費税率5%は無視します。アップ分だけを計算に入れます。


まず、第一回目の増税です。
増税一回目


この年の消費総額は、赤いボックスのAで表されます。赤いボックスAは、価格×販売個数を表すのです。縦が価格、横が販売価格、面積が消費総額です。この年は増税の影響はなく、通年の消費と同じとなります。

増税ニ回目

増税二回目です。価格は増税分だけ増えて新価格に移ります(グラフを見やすくするため極端な数字です)。

この年の販売総額は、消費税分こみで緑のボックスで表されます。前年と同じく縦が価格、横が販売個数で、面積が総額となります。

しかし、この面積には消費税のアップ分が含まれています。それがC、緑のボックスの赤線より上の部分です。このCは国に納める消費税分です。増税額×販売価格を表します。この分は需要ではありません。このCを省いた分が総需要となります。それがBです。

Bは、緑のボックスの赤線より下半分です、税抜き価格×販売個数を表します。これが今年の総需要になります。

さて、赤いボックス全体は、昨年の第一回目の増税時の総需要です。そしてBの分が増税第二回目の総需要Bです。また、赤いボックスの縦の緑線より右側が、昨年からの需要の減少分です。Dです。

式で表すとこうなります。

A(昨年の総需要) = B(今年の総需要) + D(需要減)

この想定では、増税してもその年の消費に影響はなく、翌年の消費を減少させてしまいます。以降、税率を上げるたびに消費は減少します。期間を短くして年に何回も増税しても、同じことです。


段階的に消費税を上げても、やはり消費は減少します


2010年5月17日追記

上述の計算では、駆けこみ需要は年内分しかカウントしていません。そのため、増税第一回では、需要は平年並みとなっています。しかし、増税時期や駆けこみ需要の期間によっては、需要が増えることは確かです。

その場合の需要がどう変化するのか、増税一回目や二回目以降で違いがあるのかを、簡単な計算で求めることができます。

計算式を立てるのに、次の3つ用語を用います。駆けこみ需要その年の増税前の需要繰り越しの3つです。

駆けこみ需要は、増税直前の買いだめのことです。何か月分あるかでカウントします。六ヶ月先まで買いだめするなら、駆けこみ需要は6ヶ月分になります。

その年の増税前の需要は
、年の初めから増税前までの消費です。その年の10月の頭に増税があるなら、9ヶ月分になります。

繰り越し
は、昨年の駆けこみ需要で買いだめされて、次の年まで残っている分です。10月に増税され8ヶ月分の駆けこみ需要があるなら、繰越しは5ヶ月になります。なお、増税一回目では繰り越しは常に0です。



増税第一回目の計算式はこうなります。

その年の増税前の需要  駆けこみ需要 = 需要

まず、増税前まで通常の消費があり、増税直前に駆けこみ需要が発生します。この二つの数字を足して12を超えるなら、平年以上の需要増が見こまれます。年の暮れに増税され、駆けこみ需要が一年半あるなら、12+18で、30ヶ月分の需要がみこまれます。

なお、この数字が12を切ると、駆けこみ需要だけでは残りの年内の消費をまかなえないことになります。この記事では面倒なので、そんなことにはならないと仮定します。


増税第二回目以降の計算式はこうなります。

その年の増税前の需要  駆け こみ需要 − 繰り越し = 需要

まず、昨年の駆けこみ需要で買いだめされた分が消費されます。つまり、その分だけその年の需要を減らしてしまいます。繰り越し分がなくなると、その年の消費が始まり、増税直前に買いだめが始まります。

繰り越しは以下の計算式になります。

駆けこみ需要  ( 12− その年の増税前の需要 ) = 繰り越し

()で求める数字は、昨年の増税直後から年の暮れまでに消費された分です。買いだめ分を食いつぶしているのです。この()の数字を駆けこみ需要から引けば、次の年に繰り越す分になります。

さて計算すると、需要は12になります。増税時期、駆けこみ需要の期間に関わらず、増税二回目以降の需要は、常に12ヶ月分になります。


増税時期を年末、駆けこみ需要の効果を二年分としましょう(耐久消費財が購入されたのです)。すると、12月までは通常の消費となり、年末に2年分の駆けこみ需要が発生します。これで増税一回目の需要喚起は、24ヶ月分となります。その年の間に、36ヶ月分の需要が生まれたのです。また、需要が増えたせいで、価格も上がります。
新増税第一回目

紫色のボックスGが、この年の需要になります。縦が価格、横が販売個数、縦横を掛け合わせた面積が需要です。赤いボックスAは、平年の消費です。増税しなければ、これだけの需要しかみこめません。

このグラフでは、駆けこみ需要のおかげで消費が増え、価格が上がることが分かります。また、インフレも期待されます。


しかし、増税二回目以降は、需要は12ヶ月分しかありません。

新増税第二回目

税抜き価格は平年並みに戻り、税率が上がったせいで需要は減ります。赤の横線と緑の縦線にかこまれたBで表すことができます。これは、以前に見たグラフと同じものです。増税一回目でどれだけ需要が増えインフレになっていようと、価格は元の値に戻ります。デフレです。また、増税のせいで、需要は平年12ヶ月分より減少します。

ちなみに消費税率を据え置くと、駆けこみ需要が消え、通年の需要は減り価格は下がります(需要曲線は左側に移動します)。消費税を現在の5%に戻してやると、需要は増税開始前に戻ります。これは赤いボックスで表すことができます。


段階的消費税アップ論者は、二重のあやまりを犯しています。

彼らは、毎年のように消費税を引き上げることで、需要を増やし続けることができると主張しています。しかし、需要喚起を望めるのは、最初の一回目だけです。以降は、需要は平年より落ちます。そして、消費税率を上げ続ければ、需要は反比例するように落ち続けます。

次に、段階的消費税アップ論は、クルーグマンのリフレ論を満たしていません。クルーグマンのリフレ論では、毎年のように需要を増やすことを想定しています。これによって、消費や投資の意欲を喚起でき、金融緩和の効果がでると、彼は主張しています。しかし、消費税アップで需要増加が期待できるのは最初の一回目だけです。そして上がっても、次の年には平年の価格に下がってしまいす。

なぜこのようなあやまりが生じたかというと、彼らは憶測でものを言っているからです。96年の消費税引き上げを引き合いに需要が増えると主張しますが、増税二回目三回目も同じような需要喚起が期待できると彼らは錯覚しています。しかし、そもそも増税二回目以降も需要が増えることを示すデータはありません。そして、ここまでで見てきたように、二回目以降、平年より需要は減少します。



クルーグマンのインフレ政策とは

さて比較として、クルーグマン教授の提案するインフレ政策では、どうなるでしょうか。刷ったお金で日銀が物を買い需要が増えるとどうなるのか、検証します。

インフレ政策×

赤いボックスAは、インフレ以前の需要です。縦が価格、横が販売個数、縦横を掛け合わせた面積が需要の総額です。

黒いボックスFは、日銀の買い入れ額になります。また、茶色のボックスEは、価格が上がったせいで増えた余分な支払額です。

赤いボックスA、茶色のボックスE、黒いボックスFの合計が、インフレ政策後の総需要になります。こちらも同じく、縦が価格、横が販売個数、縦横を掛け合 わせた面積が需要の総額です。

(グラフの扱い方に誤りがあったため修正します)

2010年5月17日追記

上述のグラフを修正します。

新インフレ政策
クルーグマンのインフレ政策では、紙幣を刷ったお金で日銀が物を買い入れます。上のグラフは、そのさいの需給の動きを表したものです。

日銀が物を買い入れると供給が逼迫し価格が上昇します。そのため、一般の需要が減少します。それが、赤いボックスのうち茶色の縦線の右側のDです。これだけの需要がなくなってしまいます。

日銀は、その分を穴埋めしつつ、旧価格から新価格へ目指して、買い入れ額を増やしていきます。それが黒いボックスのFです。Dの減少した需要は、日銀が代わりに買っています。

そうして、一般の需要は、B+Eのボックスで表すことができます。Eは、インフレのせいでよけいに支払うことになった金額です。

これらすべてのお金は企業が受け取ります。物を購入したお金だからです。

このようにして毎年インフレを続ければ、総需要は増えていきま す。そして企業は需要を満たすため投資を拡大させます。つまり、金融緩和が効いてくるのです。これが、クルーグマン教授のリフレ理論です。

もちろん弊害もないわけではありません。年金生活者や役人はインフレで困ります。物価が上がってもすぐには所得が増えないからです。また、老後に備えた預金 もインフレで目減りします。企業は困りません。支払額が増えても、販売価格が上がるので受取額が増えるからです。また従業員も影響を受け ません。企業の売り上げが伸びるので、物価上昇分の賃上げを望めるからです。

ただし加速するインフレには要注意です。加速するインフレとは、インフレ率が毎年のように上昇することです。ある年のインフレ率が5%なら、次の年は9%、さらに12%と増えていくことです。これはハイパーインフレの兆しです。クルーグマン教授も加速するインフレは危険だと認めています。

コメント欄で質問を受けましたが、日銀が買い入れた物は、加速するインフレを冷ますのに活用できます。市場に放出すれば供給が増えるので、デフレ圧力がかかるからです。

なぜ、日本のリフレ論者は間違えたの?

段階的消費税アップ論者がクルーグマン教授のリフレ論から脱線してしまったのは、消費税率アップによる価格上昇が、需要増による価格上昇と同じだと勘違いしたことにあります。

”ぼくたち消費者からすれば、インフレも消費税アップも同じこと。”

スー パー・アクロバチック・不景気脱出策――

”「消費税率を2020年まで毎年1%ずつ上げる」と決めれば、一種の人為的インフレを起こすことができ、消費が刺激されます。”

消費税の段 階的増税を

需要増による物価の上昇なら、物をつくるインセンティブが働きます。物価が5%上がれば、たとえば100万円で売れていたなら、5万円の売り上げ増になります。上のグラフでは、日銀買い入れ分だけ需要が増えるので、それだけ物を作って売ろうとする業者が出てくると期待できるのです。

しかし、消費税率を上げても、そのようなインセンティブは期待できません。増えた5万円は税務署に持っていかれるからです。



リフレ論者はクルーグマンの意見を何も理解してないよ!




消費税段階アップはデフレを招く

再び段階的消費税アップです。まず経済学のおさらいです。価格は、需要を供給を割ったもので求められます。

価格 = 需要 /  供給

需要が増せば価格は上がります。インフレです。人々の懐が潤い、たくさんお金を使うようになれば物の価格が上がるのはそのせいです。逆に需要が減れば、価格は下がります。デフレです。今の日本がデフレなのも、先行き不透明なので人々が財布の紐をしめ貯蓄に励んでいるからです。現に企業の金融資産は、工場や土地などの固定資産を上回っています。

消費税段階アップは需要を減らします。そうすると価格は低下します。つまりデフレを招きます。価格引き下げ圧力が高まります。企業が物を売るために安売り競争に入ります。これが国レベルの統計ではデフレとなって現れるのです。


的消費税アップは、意図に反してデフレを招きます



消費税段階アップはデフレ・スパイラルを招く

段階的消費税アップでは、毎年のように税率を引き上げます。つまり、年々デフレ圧力が高まるのです。消費者や企業は来年もデフレになるのを見越して、消費を抑え貯蓄に励みます。デフレ・スパイラルです。この世界不況期にそうなると日本は破滅です。大戦間の世界不況でも、日本政府はデフレ政策を取り、経済をいっそう悪化させました。その二の舞です。


消費税段階アップは、”失われた10年”を作り出す



段階的消費税アップ論は経団連まで支持しています。この国では、正しいか間違っているかより、みんなが言っていることやっていることが優先されます(ジーコ談)。日本をデフレ・スパイラルに落としこむのはなんとかして止めましょう。日本が立ち直れなくなる。本当にまずいよ。


1996年の日本の実質経済成長は3.6%。このすべてが消費税効果ではないにしても、たぶん2%くらいの押し上げ効果はあったはず。1998年の日本は マイナス成長だよ。
(山形浩生)

2010年5月21日

消費財段階的増税論はまだ続きそう・・

小沢・民主幹事長と税制は詰めてない、ムダ削減では一致=財務相


消費税増税に否定的な小沢幹事長に対して、菅財務大臣は無駄遣いの話をしてぼかしています。諸費税増税に意欲的と見て間違いないでしょう。後は菅財務大臣の考える持続的な日本経済や財政野の中に、消費税の段階的増税が入っていないことを祈るばかりです。とはいえ、「増税=デフレ脱却」フレームの菅財務大臣からは、そうでないと言い切ることはできません。

積み残しは税制改革、次期会長に引き継いだ=経団連会長

消費税段階的増税を唱えていた経団連の御手洗会長が退任します。後任会長は税制改革を引き継いでいるそうです。こちらもまだまだ続くかもしれません。

もし身近に消費財段階的増税に賛同している方がいれば、この記事のことを教えてあげてください。消費税を引き上げれば景気が良くなると信じこんでいるんです。盲を開きましょう。



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2010/05/15

オバマに手紙400×80
author:taiga, category:-, 02:54
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駄文記事とオシャレさん(12) 〜タイトルとテーマが噛み合わない鳩山首相批判〜

駄文記事とオシャレさん

駄文記事を見抜き、ニュースを使いこなせるオシャレさんになろう。

【安藤慶太が斬る】鳩山由紀夫首相の軽さこそわが国の「最大の脅威」ではないか

タイトルとテーマが噛み合わない鳩山首相批判

記事タイトルと記事テーマが齟齬をきたしている鳩山総理の批判記事。記事タイトルでは、「首相の軽さこそ最大の脅威」と書くが、本文で力説するのは、核トマホークの退役で日本を守る核の傘が失われること。記事テーマは安全保障でした。記事冒頭では、首相の「県内移設容認」「海兵隊が抑止力だとは思わなかった」などの発言をとり上げ、「痛い光景だった。トホホである」と述べています。でもこれ、本題とは無関係でした。

ちなみに筆者の主題を整理するとこうなります。

脅威の度合い: 鳩山首相 > 中国の軍事力増強 = 北朝鮮の核武装



核の傘はトマホークしかないと信じる筆者

核の傘はトマホークしかないと聞かされた筆者は、トマホークの退役で日本を守る核の傘が失われることを懸念します。

防衛省筋から、日本を守る核の傘はトマホークしかないと筆者は、聞かされます。
”防衛省筋からは「トマホークが退役すれば、日本の核攻撃に対する抑止力は 事実上通常兵器だけになりかねない」と懸念も聞かれる。”

そして、トマホークの退役で日本を守る核の傘がなくなると懸念します。
”トマホーク退役で日本を今まで守ってきたとされる「核の傘」がなくなるのであれば、
トマホークへの好き嫌いはともかく、国防上の一大事だろ う。”

そこで、アメリカ合衆国を守る核抑止力を見てから、日本を守る核の傘を見てみましょう。アメリカの核兵器が、核の傘の大本ですからね。




3種類の核ミサイルが支えるアメリカの核戦力

アメリカの核戦力のうち、核ミサイルについて説明します。

Minuteman-3_Museum

地対地弾道ミサイル ミニットマンIIIです。射程は1万2千キロに達します。1970年に開発されました。後継ミサイルのピースキーパーは先に全て退役しています。言わば、旧式ミサイルです。ミサイル1発につき核弾頭が3基搭載されています。写真では地表に露出していますが、実際に配備されているミサイルは地下サイロに隠されています。

Trident_II_missile_image

潜水艦発射弾道ミサイル トライデントII。射程は1万1千キロです。普段は原子力潜水艦に搭載され海中に潜んでいるため、敵に発見されません。アメリカ近海に潜んで世界各地を狙えるだけの射程があります。ミサイル1発につき核弾頭を14基搭載しています。

筆者が退役すると日本の核の傘がなくなってしまうと騒ぐトマホークはこのような兵器です。
Tomahawk_Block_IV_cruise_missile

射程距離は3千キロ。艦艇や潜水艦から発射されます。核弾頭は1発です。核弾頭の他に炸薬をつめた通常弾頭があります。退役するのは、トマホーク本体のことではなく、トマホーク用の核弾頭のことです先ほど見た弾道ミサイルの射程は一万キロを超えますが、こちらは3千キロです。そのため、発射する前に敵国土に近寄らなければなりません。もっとも、グアムから北朝鮮を狙えるぐらいの射程はあります。


これら3種類の核ミサイルが、アメリカの核戦力を支えます
(注 記事の主題からずれるため、B-2戦略爆撃機の説明は割愛しました)



米ロ核軍縮交渉とリンクする核トマホーク退役

米ロの核軍縮の約束が交わされました。今年取り交わされてた米ロの核軍縮交渉(第四次戦略兵器削減条約)では、アメリカは1550基の核弾頭と800発の核ミサイル(正確には戦略爆撃機もこの 数の中に含まれます)の保有を認められます。ミサイルの数と核弾頭の数が合わないのは、先ほど見てきたように、弾道ミサイル1発につき複数の核弾頭を搭載 できるからです。

ここで核軍縮を進めるアメリカの立場を想像してみてください。米ロの取り決めで、ミサイルの数を制限しなければいけません。どのミサイルを残せば、核抑止 力を最大限に残せるでしょうか。射程1万2千キロの地上発射弾道ミサイル、射程1万1千キロの潜水艦発射弾道ミサイル、射程三千キロのトマホーク。この3 つから、最適な取り合わせを決めるのです。

はっきりいって、核トマホークは要りません。トマホークの核弾頭をなくして、アメリカ本土や近海に配備し て厳重に防護できる弾道ミサイルの方が、よっぽど抑止力になります。射程は長くいながらにして世界各地を狙うことができる、敵の核攻撃にさらされても生き 延びて反撃できます。海中にいる潜水艦を核兵器で狙うことはできません。そこで核トマホークの退役が決まりました。お役ご免です。


核トマホークは、国際社会の外交の末、退役に追いこまれました



核トマホークが退役しても揺らがない日本の核の傘

アメリカの核戦力を見たところで、次は日本の核の傘を見てましょう。と言っても、すでに説明は終えています。日本を守る核の傘とは、つまり上記の核ミサイルのことだからです。

筆者は防衛省筋の人間に騙されています。核トマホークが退役しても、核の傘は揺らぎません。トマホークより抑止力になる弾道ミサイルがたっぷり残っているからです。むしろ、核軍縮が進む中で、日本の核の傘を確保するには、核トマホークに退役してもらった方が都合が良いのです。


騙されないで! ×「トマホークが退役すれば、日本の核攻撃に対する抑止力は事実上通常兵器だけになりかねない」



脅威の度合い: 鳩山首相 > 中国の軍事力増強 = 北朝鮮の核武装

記事の最後の段落で、筆者は、トマホーク退役で失われる日本の核の傘を軽視する鳩山首相を「最大の脅威」と表現します。

”核の傘の例に象徴されるように眼前の脅威を脅威だと認識できていない鳩山氏の言動こそが、わが国にとっての真の脅威、最大の脅威であるということだ。”

ちなみに、筆者はなにと比較して鳩山首相を「最大の脅威」と表現しているのでしょうか。それは中国の軍事力増強や北朝鮮の核武装のことでした。筆者が最終文に書いています。

”脅威は中国の軍事力増強や北朝鮮の核武装ばかりではないのである。”

筆者がここまで首相の脅威を言い立てるのも事情があります。罪作りな防衛省筋の人間から(誰なんでしょうね?)、トマホークの退役で日本の核の傘が失われると信じこまされたからです。そして、核武装論議が必要だと主張します。

”米の「核の傘」に代わるわが国の国防上の手だてが模索されねばならないのは当然である。だが、そうした議論が十分に行われているとは言い難い。全くないと いってもいいだろう。これが平和ボケでなくて何だろうか。”

筆者にとっては真摯なテーマだったのです。首相脅威論は。でも、鳩山首相のせいで核の傘が失われる心配は無用です。すでに見てきたように、トマホークが退役すると核の傘が失われる意見は、デマです。

また、鳩山首相脅威論を唱えたせいで、筆者は主題にすえたい核武装論議をぼやけさせてしまいました。核武装論議をしないのが平和ボケならどの党も一緒になります。核武装論議は、どこの党ももうやっていないからです。ことさら鳩山首相を脅威と書き立てる必要はありませんでした。「みんな平和ボケだ」と書けばよかったのです。


鳩山首相は最大の脅威ではありませんでし



破綻した筆者の記事構成

この記事のテーマとタイトルはなんの脈絡もありません。上記のような鳩山首相脅威論をぶちながら、筆者は記事タイトルでは、「首相の軽さ」に焦点をあてます。記事の中では、首相の「県内移設容認」「海兵隊が抑止力だとは思わなかった」などの発言をとり上げ、「痛い光景だった。トホホである」と述べています。しかし、これは筆者が大切にしたいテーマとは無関係です。なぜこんな脈絡のない記事タイトルがついたのでしょうか。そもそも記事の脈絡がなかったからです。

この記事の構成はこうなっています。

承前 : 痛い光景だった。トホホである。

鳩山首相の沖縄訪問への雑感



思わせぶりな鳩山発言

鳩山首相批判。
海兵隊が抑止力であることに気付いたのが遅すぎる。



基地は要らないだけでよいのか

学校教育・マスコミ批判
基地は必要だ。



国防は究極の福祉政策

沖縄県人批判
「基地は要らない」の沖縄の民意では、沖縄が中国に掠め取られる。



核の傘退役に歓迎の辞

筆者のメーンテーマ。
核武装論議しない首相は平和ボケだ。



わが国の真の脅威

鳩山首相批判。
脅威の度合い: 鳩山首相 > 中国の軍事力増強 = 北朝鮮の核武装


見ての通りトピックスごとに主題がバラバラです。批判対象まで変わってます。筆者が自分で大切にしたいテーマを見失ってしまうのも、無理ありませんね。


文章を整理すると、自分の主張も整理できますよ



ぱっと読んだ感想は「頭の悪い文章」でした。脈絡のない文章だから無理ない感想です。推敲って、字句レベルだけでなく、テーマやトピックス単位でも大切だと気付かせてくれる反面教師の記事です。それと怪情報に踊らされないように裏をとることと。

オバマに手紙400×80
author:taiga, category:駄文記事とオシャレさん, 02:52
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スマートパワーとは、自国の問題を解決するのに外国のあらゆる種類の国力を活用すること

スマートパワーとは、自国の問題を解決するのに外国のあらゆる種類の国力を活用すること

スマートパワーは、外国の国力を活用する指針となる

外国の国力を活用して、自国の抱える問題を解決することを教えてくれるスマートパワー

スマートパワーは戦略ではなく指針です。国のとるべき戦略や行動を教えてくれるものではありません。国益を図るために達成すべき状態やそのための行動は、 政治家が判断します。その判断のさい、外国の国力の活用や活用の方策があることを教えてくれるのが、スパートパワーです。



自国+外国の力で問題解決を図るスマートパワー

スマートパワーは戦略ではなく指針です。国益のために戦略を練り、達成すべき状態を決めとるべき行動を定めるさい、外国のあらゆる種類の国力を活用できることを教えてくれるのが、スマートパワーです。

スマートパワーを他の考え方と比較して図示します。

スマートパワー

スマートパワーの提唱者のスザンヌ・ノッセルは、スマートパワーをこう定義しています。

”堅固な同盟関係、国際機関を基盤とする国際ルールに基づいて、アメリカのパワーを賢明に(スマートに)用いて、国益を最大化する外交路線”

ここではアメリカだけに限らずより詳細に読み解いてみましょう。

プレイヤーとは、国際社会を舞台に国益をめぐり衝突を繰りえす主体のことです。自分の国の国益を図るのですから、まず自国が挙げられます。スパートパワーでは、外国と協調して戦略を共にすることも検討に入ります。

国力の種類とは、国と国との利害が衝突したさい、問題解決を図るのに用いる国の力のことです。悪名高いアメリカのネオコンは軍事力に偏重していました。イラクに核兵器があるかどうか調べるのに軍事力を行使しています。普通の国なら、軍事を指すハードパワーに加え、ソフトパワーと呼ばれる経済や文化も活用します。これはスマートパワーも一緒です。

管理とは、プレイヤーが国力をコントロールするための手段です。プレイヤーが政府ですから、管理には政府機関が相当します。スマートパワーの考え方では、国と国との結びつきである同盟や国際機関を通して、国力が活用されます。これなら、自国の抱える問題を解決するのに、外国の力をスムーズに活用することができます。


スマートパワーは、外国との共同行動を通じて、問題解決を図るアプローチです




日本だってスマートパワーを活用しています

日本が活用できる同盟は日米同盟だけです。東アジア共同体構想もありますが、掛け声だけで青写真も描けていません。国際機関なら、APEC、ASEAN+3などです。何かと物議を醸すWTOやIWCやだって、外国とぶつかる戦場であるだけでなく、日本の国益のために活用できる機関なのです。WTOのセーフガードの発動やその阻止、調査捕鯨などは、日本の国益になります。

日本の国益にかなう取り決めを同盟国と交わし、日本に利益をもたらす決議を、これら国際機関の多多数国が賛同すれば、スマートパワーが活用されたと言えます。最近なら、大西洋産クロマグロの漁獲をワシントン条約で禁じる提案が、中国の協力もあって否決されました。

この取り決めや決議は、なにも日本一国の利益ためだけに限ることではありません。取り決めや決議で定められた枠組みや行動を通じて、日本にも同盟国や賛同国にも利益がもたらされるなら、それは相互利益が生まれたのです。むしろ、相互利益になる提案の方が、相手国がスムーズに受け入れてくれるので、スマート(知能が高い)と言えます。


相互利益を生む提案が外国を動かすなら、それもスマートパワーです



長々と難しいことを書きましたが、結局はお互いのことをよく知り、お互いの為になる行動をとることで合意を図るということです。

2010/05/01
オバマに手紙400×80
author:taiga, category:社会の整理BOX-グローバルな事実・グローバルな意見-, 17:00
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鳩山首相は、相互利益を勘違いしてない?

鳩山首相は、相互利益を勘違いしてない?

相手が呑めない提案に賛同を求めるのは、ごり押しおねだりの類

アメリカに迷惑をかける鳩山首相の勘違い態度は、日米関係を損なっている

鳩山首相は、オバマ大統領の高潔な人格に期待して、迷惑をかけるこちらの提案がかなえられると勘違いしているように思われます。アメリカはすでに、日本にもアメリカにも利益となる提案を終えています。それに耳を貸さない態度は、確実にアメリカの日本不信を生みます。



高潔なオバマ大統領に無理を言ってお願いを聞いてもらうのは、相互利益ではない

鳩山首相は、日米関係に相互利益(ウィンウィン)な関係を築くと発言しています。しかし、普天間基地移設を巡る鳩山首相のアメリカへの態度は、とても相互利益を提案する態度とは呼べません。まるで、オバマ大統領に腹案をお願いすれば、快く提案を聞いてくれると思っているように見えます。

日本では、高潔な人格な持ち主に頭を下げてお願いすれば、分かってくれるこちらの事情を斟酌してくれるという観念があります。しかし、これは相互利益ではありません。相手に相手に迷惑をかけているのですから、自分に利益、相手に不利益です。つまり、収奪。自分は勝者になり、相手は敗者になるのです。でも、こんな関係は長続きしませんよね。

そこで、相手にも利益をもたらすことができれば、自分も勝者、相手も勝者です。つまり、相互利益。相互利益とは、お互いの共同作業を通じて、自分にも相手にも利益をもたらすことです。また、そのような関係だから長続きするのです。


一つの目的、一つの行動を通して、お互いに利益を生むのが、相互利益



アメリカ流の相互利益は、連立政権からも沖縄住民からも支持される米軍基地が日本と極東の安全保障を生むこと

アメリカ流の相互利益は、連立政権からも沖縄住民からも支持される米軍基地が日本と極東の安全保障を生むことです。米軍基地が日本にあるのは、日本の安全保障のためです。これは日本の勝利。アメリカも部隊を日本近海に出動できます。これはアメリカの勝利。普天間の海兵隊は、中国の台湾侵攻を牽制する抑止力です。これは日本もアメリカも勝利。日本は在日アメリカ軍の経費を負担します。これはアメリカの勝利。代りに日本は核の傘を含むアメリカの防衛力を期待できるので、軍事費を削減できます。これは日本の勝利。

またアメリカは、普天間代替基地の立地は、連立政権からも地元住民からも支持を受けていることを条件としています。それがかなえば、この関係を長続きできる、ひいては在日米軍基地をこれからも置いておけると踏んでいるからです。

アメリカは、地元住民から支持を受けていない候補地にはっきりと拒否の意思を表明しました。アメリカが地元住民の支持にこだわるのも理由があります。

1992年の湾岸戦争が終わっても、アメリカはサウジアラビアへの駐留を続けました。中東への初のアメリカ軍の駐留です。アメリカはこれを既得権として確保したかったのです。しかし、そんな米軍の態度をアラブとイスラム教の尊厳を踏みにじると感じた男がいました。オサマ・ビン・ラディンです。

もうみなさんお分かりのように、オサマはアルカイダを設立し9.11テロを引き起こしました。今だに彼は逃げ回るのに成功しています。アルカイダもイラクやアフガニスタン、パキスタンでテロを続けています。

アメリカは地元住人の支持を受けない軍事駐留は自分たちへのテロを生むと分かっているのです。


アメリカは、すでに相互利益のための提案を終えています。後は、日本が耳を貸すことです

アメリカは、鳩山首相が日本にもアメリカにも利益になる提案を待っていました。そして裏切られました。

しかし、連立政権の提案はいずれも地元の支持を得られないものでした。地元への根回しをせずいきなり発表すれば、住民がまず感じるのは不信感です。頭ごなしでアメリカの軍事基地を置くと決められてしまうのですから、反対運動が盛んになるのも当然です。

一方で、地元住民の支持のない代替基地立地は、アメリカは受けることができません。無理ってもんです。反米感情が高まってしまいます。これではアメリカは敗者です。オバマ大統領に腹案として提案しても受け入れてもらえません。アメリカが一方的に敗者になるからです。

日米のボタンの掛け違えは、相互利益になる日本側の提案を待っているアメリカの態度を、日本が「良い人だから無理を聞いてくれるさ」と勘違いしたことにあるんじゃないかな。


日本にもアメリカにも利益をもたらす提案が、ウィンウィンです


2010年4月18日追記

米政府、「普天間継続使用」を日本に伝達へ

アメリカ政府は日本との交渉に見切りをつけたと報道がなされました。この報道が誤報でなければ、
鳩山政権が出してきた移転案がことごとく地元の合意がないために、愛想を尽かされたからでしょう。
鳩山政権はアメリカの意図や事情を理解できていないと、アメリカ側は思っていることでしょう。

”「海兵隊の沖縄駐留が政治面でも部隊運用面でも持続可能なものでなければならない」”
(ゲーツ国防長官)

「政治面」とは、移設先の地元の合意が必要だという意味であり、「部隊運用面」が、航空、地上、訓練場所が同じ地域にあるという意味である
(解説)

「ハトヤマは事態の深刻さが分かっていない。米政府は鳩山政権に期待するのをあきらめた」
(米政府高官が日米関係筋に)


2010年4月19日追記
在日米軍再編:普天間移設 鹿児島・徳之島案 鳩山首相「反対も一つの民意」

平野官房長官によれば、候補地への鳩山首相の訪問の視野にはいるそうです。自民党時代の普天間基地移設プランの変更の合意をアメリカから取り付けるには、地元の支持が必要だと、鳩山政権も気付いたようです。




普天間基地の返還問題、日米のコミュニケーションギャップで終わるのか、それとも相互不信に陥るのか、まだ判断はできません。しかし、相互の利益になる提案を持ちかけて、一方的にアメリカに迷惑がかかる提案しかだせない今の鳩山首相の態度は、アメリカから日本への外交提案の幅を狭めてしまうかもしれません。

オバマに手紙400×80

2010年4月16日
author:taiga, category:社会の整理BOX-事実で意見を代弁する-, 18:39
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民意無視の独裁者金正日に、”庶民の家計に打撃”制裁は無意味

民意無視の独裁者金正日に、”庶民の家計に打撃”制裁は無意味

在日朝鮮人の家計に打撃を与える制裁では、拉致された被害者の解放は望めない


在日朝鮮人の家計に打撃を与える制裁では、拉致された被害者の解放は望めない


拉致被害者を返還しない北朝鮮への制裁策として、朝鮮学校への補助金支給を
対象外にするかどうかとり沙汰されています。北朝鮮は独裁国家です。金正日
は、民意を無視した外交をとれるのです。そんな北朝鮮に”庶民の家計に打撃”
制裁を課しても、拉致被害者の返還や生存の認定で北朝鮮が譲歩することは望
めません。



朝鮮学校への補助金見送りは、”庶民の家計に打撃”制裁

今回の制裁の主眼は、在日朝鮮人の家計に打撃を与えることにあります。日本
人や他のマイノリティーの家計は、高校の教育費が無償化され、その分だけ浮
きます。一方、在日朝鮮人のコミュニティーは、これまで通り教育費を払わなけ
ればならないのため、学業や大学進学でやや不利な立場に立たされます。


     制裁で打撃を与えられるのは、庶民の家計です


2010年4月19日追記

北朝鮮大使「民族差別」と批判 朝鮮学校の無償化除外で

北朝鮮が朝鮮学校への補助金支給を要請してきました。この記事のポイントは三つ。

・朝鮮学校を支給からはずしたことは、民族差別にあたると批判。
 
国連人種差別撤廃委員会やアムネスティ インターナショナルも、差別にあたると批判しています。
日本政府が制裁のために除外するなら、差別にはあたらないと誤解を解く必要があります。

「無償化されれば、政権が代わって新しくなったと受け止め、こちらとし てもやるべきことをやる。  期待を崩していない」と発言

鳩山政権樹立時にも、同じく対話再開に向け、鳩山政権に期待感を表明していました・

・制裁そのものは、まだ発動されていない。

発動後に北朝鮮の態度がどう変わるかは不明です。



独裁者に打撃を与えられない制裁では、北朝鮮の譲歩は望めない


さて、この制裁で北朝鮮体制にどれだけの打撃を与え、金正日からどんな譲歩
を望めるでしょうか。まったく望めないのです。北朝鮮は独裁制国家です。金正
日は民意で選ばれた政治家ではなく、親から権力を継承した独裁者です。当然、
民意を気にせず外交を差配できるのです。ですから、庶民の家計に打撃を与え
る制裁を課しても、彼が痛痒を感じることはありません。拉致被害者の返還や生
存の確認で北朝鮮が譲歩することはないでしょう。


 民意を無視できる独裁者には、庶民に打撃を与える制裁は効きません          




求められる制裁は、金正日の打撃を与えられる制裁


今回の制裁案は、中井拉致問題担当相からの発案です。ここから窺いしれるこ
とは、日本政府は拉致被害者解放の交渉に手詰まりであり、北朝鮮の体制に打
撃を与える制裁も考案することができないことです。政府は、チマチマした庶
民いじめでなく、金正日に痛打を与えられる制裁を考案しなければなりません。

   
       良い制裁は、金正日に打撃を与えられる制裁です     



北朝鮮への制裁のために費やす政府の時間とエネルギーは、拉致された被害者
の解放に結びつく、もっと有意義なことのために使うべきです。政府が実際に
しているのは、在日朝鮮人のコミュニティへの攻撃です。在日朝鮮人のコミュ
ニティーは、戦前以来、百年もの間に渡って国内に根付いています。政府は、
自分たちの制裁案が、足元のコミュニティーをいたずらに傷つけることに気付くべきです。
 オバマに手紙400×80
2010年3月13日
author:taiga, category:社会の整理BOX-事実で意見を代弁する-, 17:59
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ゆうちょ・かんぽに忍びよるモラルハザードの影と国民へのツケ回し

ゆうちょ・かんぽに忍びよるモラルハザードの影と国民へのツケ回し

住専・新東京銀行・リーマンの二の舞を演じるのか、郵便貯金と簡保


「コストは政治判断で、利益は市場競争で」は、投機運用を招く

政府は郵政グループの大株主の立場を維持し、非正規職員の正社員化や全国一律の
サービスを課しコストを増加させながら、利益は市場競争を通じて上げさせる方針で
す。心配されるのは、国とひも付きのゆうちょ・かんぽの運用担当者が「儲ければ濡
れ手に粟、失敗すれば国民にツケ回し」の投機運用に走ることです。バブル期末の住
専も、世界不況を招いたアメリカのディーラーもこの罠にはまっています。東京都が
設立した新東京銀行がそうなったように、五年後に国民の税金で救済することになら
ないか、今から不安です。



矛盾する政府の態度、政治判断でコスト増、市場競争で利益を上げろ

政府は、政治判断で日本郵政にコスト増を課し、一方で、大株主の立場を維持して、
日本郵政に市場競争で利益を上げさせる方針です。

政府は、日本郵政の経営判断に口をはさみ、数千億円規模のコスト増を指図していま
す。日本郵政グループ全社の非正規社員全員を正社員化させる方針を、政府は固め
ています。この費用は年額三千億円だと試算されています。

24日めどに郵政法案決定、亀井担当相
日本郵政、正社員化すれば最低3千億円の人件費増

日本郵政グループ全体の利益はおよそ4千2百億円ですから、この利益は1千億円ほ
どに圧縮されます。

日本郵政2009年決算公告(PDFファイル) 日本郵政

また、全国一律サービスをゆうちょやかんぽに課す方針です。これは当然、コストを
増やします。

一方で、政府は、日本郵政の大株主の立場を維持したまま、ゆうちょやかんぽに市場
競争の中で利益を上げさせるつもりです。日本郵政グループは、政府の政治判断でコ
スト増を課されながら、大株主の政府から利益を上げることを要求されてしまうのです。


 日本郵政は、大株主からコスト増と利益の相矛盾するものを要求されています


 
コスト増のツケが回されるのは、消費者

政府の判断で日本郵政の増えたコストを負担するのは、最後は消費者です。

政府の方針では、全非正規社員の正社員化にあたって、最低三千億円のコスト増が
見こまれます。この費用を負担させられるのは、ほかでもない消費者です。

あるいは政府は別の考えをもっているかもしれません。政府は、ゆうちょ・かんぽの
限度額を倍増させる方針です。単純に、これが2社の利益を倍増させると仮定する
と、増える利益は約3千億円。コスト増を打ち消すことができるかもしれません。

しかし、政治判断で郵政グループにコストが増やされる今の構造まで変わるわけでは
ありません。これから先も、政府の人気取りのために、安易な政治判断が下されるか
もしれないのです。

 
    政治判断のツケを回されるのは、消費者です



2010年4月16日追記

郵政非正規社員10万人の正規化 8割反対に亀井氏「腰を抜かした」

産経新聞のアンケートで、非正規社員10万人の正社員化に83%が反対しました。このアンケート結果について、亀井大臣が以下のコメントを残しています。

同じ仕事をしながら、給料3分の1という劣悪な労働条件で働いている方が正社員になることに、80%以上こえる国民が反対するというのは、私は腰を抜かしたね

組織票固めのための政策だと見透かされているのを、亀井大臣は気付いていないのでしょうか。派遣労働者にはセーフティーネットが機能せず、劣悪な労働条件にいることは、もうみんな知っていることです。政治がその窮状を救うなら、派遣労働者みんなを救わないといけません。それが公平性ってもんです。それをことさら郵政の社員に限るのはえこひいきです。亀井大臣は一握りの派遣労働者への同情を求めて、えこひいきをごまかしています。



「コストは政治判断で、利益は市場競争で」は、投機運用を招く


国とひも付きのゆうちょ・かんぽの運用担当者が、「国が面倒見てくれるから、倒産
しないさ」と、危険な賭けゲームに乗り出すことも心配されます。

どんな投機に手を出してもリスクを負わなくて済むなら、運用担当者が「儲ければ濡
れ手に粟、失敗すれば国民にツケ回し」な賭けゲームに乗り出すことは何度も繰り返
されてきたことです。

バブル末期に最後の一儲けに乗り出した住専の処理には、約6千億円の税金が投入さ
れました。東京都が設立した新東京銀行も、経営再建のために4百億円の都税が投入
されました。アメリカのディーラーたちは、最後は世界不況を招き、いくつもの国を
破産寸前にまで追い込みました。

市場競争にさらされ、株主から利益を上げることを要求されるゆうちょ・かんぽに、
このモラルハザードが起きないと考える理由はありません。むしろ、国の要求でコス
トの増加を招き、その政府が大株主として利益を上げることを要求しているのですか
ら、これは、モラルハザードを招きやすいのではないでしょうか。もし、ゆうちょ・
かんぽが破綻すれば、ツケを回されるのは、国民になります。


   国とひも付きは、「儲ければ濡れ手に粟、失敗すれば国民にツケ回し」を招く



政府がどんなによい政策を考案したつもりでも、会社のコスト増を招く政策は、最後
は消費者の負担になります。20万人の非正規社員が正社員になるなら、彼らの人生
はハッピーかもしれませんが、残りの国民にとっては家計の圧迫です。

モラルハザードも本当に心配です。ひょっとすると金融庁がしっかり管理して、不正
な融資は起こらないかもしれません。でも、そうな る信用する根拠もないのですから、
運を天に任せるようなものです。
オバマに手紙400×80
author:taiga, category:社会の整理BOX-事実で意見を代弁する-, 15:54
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国民の期待に応えられない政党の責任

国民の期待に応えられない政党の責任

無党派層の増加は、政党が国民の期待に答えられない証拠

政党には国民の期待に応える責任があります

わたしたちだって、責任を持って投票したい。しかし、国民の半数が支持する政党を決めていません。
世論調査では、この一年間で支持政党なしの人数は倍以上に膨らんでいます。連立政権も自民党も、この国の抱える問題を解決することができていないから失望するのです。低迷する経済成長、膨れ上がる国と地方の借金、世界不況で明らかになったセーフティーネットの不足、いずれも自民党政権以来、十年以上続いています。小政党にも期待できません。政局に興味がある彼らでは、政権をとっても、国民の暮らしの向上につながらず、わたしたちが困ります。政党には、国民の期待に応える責任があります。




わたしたちだって、責任を持って投票したい

今、この日本は十年以上に渡って続く大きな問題を抱えています。低迷する経済成長、膨れ上がる国と地方の借金、世界不況で明らかになったセーフティーネットの不足。小さな問題ならいくらでもあります。消えた年金、病院の医師不足、拉致被害者の返還など。政府は、自民党政権以来、ずっと解決できていません。

わたしたちが、自分たちの暮らし向上を願うなら、これらの問題を解決してくれる政党に投票しないといけません。そうでないと、これらの問題はこれからもずっと続きます。これが、国民が政治に責任を持つってもんです。現に、昨年の衆議院選挙では、政権交代だって実現させました。わたしたちの投票が国政を動かすことができることが、はっきりしたのです。


  国民には政治を動かす力がある



政党は国民の期待に応えて

さて、政権を担いたい政党には、この国民の期待に応えることが求められます。この国の政治は自民党政権いらいずっと、この国の抱える問題を解決できませんでした。政権党が問題を解決できないのなら、国民の不満が高まります。昨年の総選挙では自民党への不満票が民主党に流れました。どの政党も解決できないのなら、政治の信用が損なわれ、無党派層が増えます。今がまさにそうです。
世論調査では、国民の半数が無党派層です。


政党が国民の期待に応えないから、どの政党も支持しないひとが増える



はっきり言ってどの政党も期待できません -国民の半分の声-

迷する経済成長、膨れ上がる国と地方の借金、世界不況で明らかになったセーフティーネットの不足、あるいは、これらより小さなものでも問題を解決できれば、それは”日本の成功”の一つと呼べるでしょう。

連立政権は、普天間返還や郵政改革見直しなど、国民の暮らしと無関係のことにかかりっきりで問題解決ははかどっていません。自民党は、これらの問題を作り出し解決できないまま下野しました。今も解決策を提示できず内紛状態です。

第三極でいたい政党も反民主党を掲げる新党も、彼らの興味は政局にあります。自分に有利な立場で政権に関わりたい反面、”日本の成功”には無関心です。政権をとることが、国民の暮らしの向上につながるのでないと、わたしたちが困ります。


この国の抱える問題を解決してくれない政党が、政治不信を招いています



最近の政治報道は、国民生活と無関係のことか政局のどちらかに偏っています。こんなことでは、政治に幻滅していまいます。


オバマに手紙400×80




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事業仕分けは、予算作成のQC(品質検査所)

事業仕分けは、予算作成のQC(品質検査所)

事業仕分けの役割は、予算作成の品質検査


官僚の組んだ予算を政治家がカットする事業仕分け

工場の製造ラインの品質検査所が不良品をはねるように、事業仕分けは、予算作成の品質をチェックして無駄をはねます。自民党時代の予算案では、会計検査院は機能せず、財務省の予算管理も、「みんな一律の伸び率」でどの省庁にも文句を言わせないことでした。事業仕分けによって、ようやく官僚の組んだ予算の品質チェックができるようになりました。



製造ラインの品質検査所のように、事業仕分けは予算の品質を検査する

工場の製造ラインにはQC(品質検査所)が設けられ、不良品をはねています。わたしたちの手元に届く製品に「スイッチを入れても電源が入らない「付属のバッテリーが壊れている」などの不具合がないのも、品質検査がしっかりしているからです。

同じように、事業仕分けは予算作成の品質検査所です。各省庁で作成された予算案がここで検査され、税金を投入する必要のある事業なのかどうかで、可否や減額が決まります。


  事業仕分けは、予算作成の品質検査所です



会計検査院も財務省も、予算の品質チェックはおろそか

今までの日本の政治の中では、この品質チェックがおろそかでした。

日本の政治の仕組みの中でチェック機関になるのは、会計検査院と財務省です。しかし、この二つは充分に機能しませんでした。自民党時代の予算は、官僚が中心になり、族議員の要望を取り入れて作成されていました。同じ役人であるこの二つの機関は、強く無駄を省くことができません。

会計検査院の摘発する無駄遣いは、その総額が会計検査院の予算額とほぼ等しく、自分たちの居場所を作る程度にしか仕事をしていないと指摘されていました。 会計検査院も、予算のすべてを検査しているわけではないことを認めています。

財務省の予算チェックの基本は、シーリング方式です。前年度からの予算総額をどれだけ増やすかを、全省庁一律で設定して、各省庁の提出する予算案をその範 囲で収めさせることです。

これは二つの前提があります。右肩上がりの経済成長と縦割り行政です。右肩上がりの経済成長だから毎年、納税額は増えます。だから、「来年の予算はこれだけの伸び率で抑えます」と管理できました。減額でなく増額が前提でずっと予算を組んできたのです。財務省は縦割り行政に踏みこむことはしません。「伸び率はみんな一緒です」で、どの省庁にも文句を言わせないで、予算総額を管理していたのです。逆に言えば、伸び率以内なら、どの省庁も予算を獲得する権利があったわけです。

つまり、官僚のしがらみや縦割り行政に縛られないで予算をカットする事業仕分けは、日本の政治の中で、画期的なことなのです。


  官僚の組んだ予算を政治家がカットする仕組みが、事業仕分けです




予算作成を省庁間のバランスを無視して減額を可能にする事業仕分けは、ともて画期的なことです。この仕組みが根付く為にも、審査品質を保つガイドラインや、マスコミの全体像を踏まえた報道が望まれます。もちろん、説明人が説明責任を果たすことも。



2010年4月11日追記

事業仕分け第2弾の素案が発表されました。今回の仕分けでは、有効性・民間や地方自治体での実施の可能性・国の関与の度合い、この三段階に渡って判定されます。

有効性がないと判断された独立行政法人は廃止されます。

民間や地方自治体で実施できると判断された独立行政法人は、そちらに引き渡されます。

それでも残った独立行政法人は、国の関与の度合いで判断されます。大きく国が関与すべきと判断されれば、国の行政に戻されます。小さければ、組織が再編されます。



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